インターステラテクノロジズ ドイツATMOS社と戦略的パートナーシップ契約 宇宙の総合的な物流サービスを検証

インターステラテクノロジズ(稲川貴大社長、広尾郡大樹町)は7月8日、宇宙から地球にペイロード(荷物)を帰還させる大気圏再突入カプセルを開発しているドイツの宇宙関連企業ATMOS Space Cargo(ATMOS社)と戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表。
ロケット打上げと地球への帰還を組み合わせた宇宙の総合的な物流サービスを検証するため、戦略的協力関係を開始する。

ATMOS社は4月に宇宙環境で実証・実験などを行った後に地球へ帰還させる大気圏再突入カプセルを初飛行させるなど、この分野でのリーディング企業。一方、インターステラテクノロジズは、日本の民間宇宙輸送企業として、小型人工衛星を専用に打ち上げるロケット(ZERO)を開発しており、顧客の目指す軌道への投入が可能な点が特徴。

今回の契約で両社はZEROの複数回の優先打上げに合意。今後、ATMOS社のカプセルをZEROで打ち上げ、宇宙空間で運用し、地球に帰還させるまでのワークフローを共同で開発する。

カプセルに搭載されるペイロードの調整や試験はインターステラテクノロジズの施設で行われるため、日本やアジアの顧客にとって物流の効率化と打上げまでのリードタイム短縮につながる。両社は地球への帰還サービスの運用を最適化するとともに顧客の利便性を向上させ、アジア太平洋地域での宇宙の総合物流サービスを大きく前進させることを目指す。

インターステラテクノロジズの熱田圭史取締役は「当社が民間宇宙輸送のリーディング企業を目指すうえで、極めて重要なステップ。今回の提携は、戦略的かつ長期的なパートナーシップの構築を目指したもので、新たな市場を開拓することで、持続可能で利用しやすい宇宙のインフラの実現を目指していく」とコメントした。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする