アリソンジャパン(東京都港区)は11月12日、北海道で初めてとなる「トルコン式AT搭載日野レンジャー試乗会」を開催、運送事業者、トラックディーラー、整備事業者ら約20人が参加した。
丸吉ロジ(北広島市)社内で製品説明のセミナーを開き、同社近郊の勾配のある公道で約7㎞の試乗を行った。試乗では、トルコン式ATと、一般的な機械式AT(セミオートマ)の2台のトラックを用意し、走行性能や乗り心地の比較を行った。
2台を乗り比べした参加者からは、「想像以上にトルコン式ATの乗り心地がスムーズで驚いた」といった感想が口々に聞かれた。山一運輸(札幌市手稲区)の服部浩司社長は「重量物を運んでいると、市街地ではセミオートマの車両でもマニュアルにしないともたついてしまうが、トルコン式ATならその心配がない。シフトチェンジの操作がない分、安全確認により注意を払えることになり、安全面でのメリットも大きいと感じた。中型車以外でのラインアップ充実を期待したい」と話した。
普段トラックを全く運転しない筆者も試乗したが、トルコン式ATトラックでは、「ATの乗用車とさほど変わらない感覚」でリラックスして運転することができた。ハンドルとアクセル、ブレーキの操作のみに集中でき、発進時や変速時のロスや振動もほとんど感じることはなかった。「運転が大変」というトラックのイメージが一変した印象だ。ドライバーとして今後求められる若年者、高齢者、女性などの活用を考えると、中長期的にはこういった「運転しやすい」トラックの普及は必須と感じた。
荒井幸夫マネージャーは「北海道では建機レンタルや特装車、路線バスなどで導入が進んでいるが、ロジスティクス向けの導入実績は未だなく、これを機にアリソンATを知ってもらいたい。雪道でもスキルに頼らない運転が可能になり、Pレンジを搭載しているので作業中の車両後退も防止する。クラッチ交換の必要もないので、メンテナンス費用を抑えられるケースもある」とアピールした。