インターステラテクノロジズ(稲川貴⼤社長、広尾郡)は4月15日、小型人工衛星の物流サービスを手がけるイタリアのベンチャー企業D-Orbit社と、ロケット打上げサービス提供に関する包括契約を締結したと発表。
D-Orbit社は、これまで15回の軌道上ミッションを成功させ、累計140機以上の衛星の軌道投入実績を有している衛星向けロジスティクス分野におけるリーディングカンパニー。複数の小型衛星を搭載できる「ION」を自社開発・製造し、衛星を事業者が希望する軌道に正確に投入する「衛星のラストマイルデリバリーサービス」、軌道上実証機会を提供する「ホスティングペイロードサービス」を展開している。
インターステラテクノロジズは、民間単独で国内初となる宇宙到達実績のある観測ロケット「MOMO」で得られた知見を土台として、小型サイズの衛星をターゲットにしたロケット「ZERO」を開発している。
衛星の「ラストワンマイル」事業に取り組むD-Orbit社と、ロケット打上げ事業を提供するインターステラテクノロジズが相互に協力することで、より低価格で柔軟な宇宙輸送サービスを構築していく。両社は今後、アジア圏において、市場拡大のボトルネックとなりうる宇宙輸送サービス供給に協力する。
インターステラテクノロジズCOOの熱田圭史氏は「軌道上輸送のリーディングカンパニーであるD-Orbit社との今回の合意により、地上から軌道上へのシームレスで顧客ファーストの輸送サービスをアジアの衛星事業者や大学、政府関係者に届けることができることをうれしく思う。アジアが抱えるさまざまな課題への対応において宇宙のアプリケーションは必要不可欠で、今回の協業がその解決に貢献できると確信している」とコメント。