北海道運輸局は5月27日、札幌市厚別区の札幌トラックステーション(TS)で、トラックGメンによるトラックドライバーへの聞き取り調査を行なった。札幌TSには3人のトラックGメンが参加した。
「物流革新に向けた政策パッケージ」に基づき昨年7月に北海道でもトラックGメンが創設され、荷主・元請事業者への監視を強化しており、トラックドライバーの労働条件の改善や取引適正化に向けた取り組みの加速化を図っている。
道内でのトラックGメンによるドライバーへのプッシュ型の聞き取りは、昨年11月に道央自動車道輪厚パーキングエリア(PA)で実施したが、TSで情報収集を行なったのは今回が初めて。併せて、トラックの車体表示が適切になされているかの現地確認も行なった。
今回、ドライバーに対して、「恒常的な長い荷待ち時間」や「無理な到着時間」、「過積載運行の依頼」「豪雨・豪雪日の配送」など違反原因行為の疑いのある荷主・元請事業者がいないか聞き取りを行い、ドライバーからは「長い時には3時間の荷待ち時間がある」「2024年問題への対応として(積卸時の)予約制度が導入されたので、大きな問題はない」といった声が聞かれた。
トラックGメンは「トラック業界の労働環境改善のため、何か問題があれば情報を寄せてほしい」として、目安箱(悪質な荷主等に関する通報窓口)投稿サイトのQRコードが記載されたチラシなどを手渡した。砂田弘一貨物課長は「ドライバーからの情報を精査し、働きかけを進めていく」と述べた。