国交省は11月11日、札幌第2合同庁舎で雪害をテーマとして「運輸防災セミナー」をオンライン併用で開催した。
北海道運輸局総務部安全防災・危機管理課長の加茂聖和氏が「運輸防災マネジメント」のポイントを解説。「自然災害に対する備えや発災直後の対応は危機管理そのものであり、トップダウンで対応 する体制が必要。災害発生時には、経営トップはいち早く災害対策本部に参集し、自ら対策を指示する必要がある」と強調した。
また、「降雪・積雪の予測はある程度可能。トラックの場合、突発的な大雪に備え、適切な冬用タイヤやチェーン、車内への食料・ 飲料などの備えも大切」としたほか、「被災時に迅速な代替輸送を行うためには、予め他の事業者との間で代替輸送に関する取り決めを行っておくと速やかに立ち上げることができる。同じ地域の事業者間で、防災の協力関係を構築しておくことを期待したい」と述べた。
このほか、札幌管区気象台気象防災部予報課予報官の山中 佳彦氏が近年の雪害事例などを説明し、北海道開発局建設部道路維持課道路防災対策官の西山泰幸氏が防災情報の活用方法を解説した。
セミナー終了後、会場では運輸防災ワークショップを実施。参加者は自然災害のリスクについて、ハザードマップを活用しながら話し合った。