丸吉運輸機工「鐡人養成学校」開設 鉄の物流のプロ育成

丸吉運輸機工(吉谷隆昭社長、北広島市)は、関東の拠点を中心として鉄の物流に携わる人材の自社育成と多能工化を進めており、鉄の物流のプロフェッショナル「鐡人」の育成に注力している。今年度からは、運営を請け負っている浦安市の鉄鋼団地にある大規模な物流センターを舞台として、大型トレーラーの運転やセンター作業のノウハウを教え込む「鐡人養成学校」を開設する方針だ。

 

 浦安の拠点ではこれまで、広い敷地の中に「構内ドライビングコース」を設置し、ベテランドライバーが講師となって同乗教育を行うことで、ドライバー未経験者やセンター作業員などに大型牽引免許などの取得や運転技術向上を促してきた。このほか、入出庫管理や荷役作業、玉掛け、クレーン、溶接・加工、事務作業など様々な仕事を実践しながら覚える環境も整えてきた。
 家電を揃えた社員寮も整備し、4月からは、北海道でドライバーとして採用した新卒者を同拠点で勤務させ、これまで蓄積した運転業務やセンター作業、荷扱いなどの鉄の物流のノウハウを伝える「鐡人養成学校」を正式に開設。レベルの高い鉄の物流マン育成のための教育を施していく。

 また、物流マンとしてのキャリアパスも整え、従業員の希望や適性に応じて「ドライバー」「センター作業員」「配車・事務」などの職種の移動や掛け持ちを可能にした。同拠点では現在、「ドライバー兼作業員」といったマルチプレイヤーが複数人活躍しているが、鐡人養成学校での教育を通じて、今後、こういった人材の厚みを増やしていきたい考えだ。
 吉谷社長は「人が育っている組織は雰囲気とともに業績もよい傾向にある。また、人材の採用と定着には、育成できる会社であるかがポイントだと考えている。多能工化が進めば、人材不足の環境にも対応できる。浦安での鐡人養成学校を中心として、人を育てられる会社を目指していきたい」と話している。

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