北海道労働局は11月11日、管下17の労基署(支署)が、トラック、バス、タクシー・ハイヤーなどの自動車運転者を使用する事業場に対して行った令和5年の監督指導の状況を公表した。
監督指導は全体で192事業場に対して行った。このうち、「労働基準関係法令違反」が認められたのは165事業場(85・9%)となった。また、「改善基準告示違反」が認められたのは110事業場(57・3%)となった。トラックの監督実施事業場数は166事業所で、このうち労働基準関係法令違反事業所数は141(84・9%)となった。改善基準告示違反事業場数は100(60・2%)にのぼった。
主な労働基準関係法令違反事項は、全体では多い順に、労働時間(50・0%)、割増賃金(25・5%)、労働時間の状況把握(10・4%)となった。トラックでは多い順に、労働時間(50・0%)、割増賃金(25・3%)、労働時間の状況把握が(8・4%)だった。
主な改善基準告示違反事項は、全体では多い順に、最大拘束時間(37・5%)、総拘束時間(37・0%)、連続運転時間(29・2%)。トラックでは、最大拘束時間(39・8%)、総拘束時間(38・6%)、連続運転時間(33・7%)となった。
トラックでは、労働基準関係法令違反事業場の割合がこの3年間で91・3%(同3年)、90・6%(同4年)、84・9%(同5年)と高い水準で推移しており、改善基準告示違反事業場の割合もこの3年間で65・3%(同3年)、72・4%(同4年)、60・2%(同5年)と6割を超える水準で推移している。