幸楽輸送 「混載(幸楽)スキーム」など紹介 

幸楽輸送(札幌市清田区)の不動直樹社長は9月1日、北海道交通・物流連携会議の物流対策ワーキンググループにおいて、「北海道の活性化に向けた幸楽輸送の物流における取り組み」と題して講演した。
荷主と連携したサプライチェーンを活かし、北海道の物流に貢献する①「混載(幸楽)スキーム」、②「北海道デポ構想」、③「道内リレー輸送」ーの3つの取り組みを紹介した。

①「混載(幸楽)スキーム」は、道内隈なく配送するコカ・コーラの輸送網を活かし、他の荷主に20㌧トレーラの一部スペースを安価に提供するもの。ベースカーゴとなる清涼飲料の輸送量を調整し、「常にトレーラ満載(積載率100%)で運行させるため、輸送単価と環境負荷を抑えられる。小ロット輸送や遠隔地への輸送に効果的」と説明した。

②「北海道デポ構想」は、主に海外から北海道への商品供給において、現在主流である「本州の在庫拠点から北海道の倉庫まで都度運ぶ」物流の体制を、「フィーが安い札幌の在庫拠点への直接納品に転換し、さらに幸楽スキームで安価な輸送を行う」というサービスの仕組み。「保管コスト、輸送コストとも抑えられる」と紹介した。

③「道内リレー輸送」は、同社の札幌、旭川、十勝の主要拠点を活用し、ドライバーの労働時間を抑えながら広大な道内の輸送を行う取り組みで、実際の運用事例を紹介した。

不動社長は「北海道では現状、営業用トラックの実車率は約60%、積載率も約60%と言われており、動いているトラックの4割弱しか有効活用されていない。当社では20㌧トレーラ、店舗配送車ともに1日100台前後の運行を管理し、道内のどこまでも配送を行っている。ベースカーゴを調節し、実車率、積載率を限りなく100%にしており、この高効率な輸送網を活用し、物流から北海道の活性化につなげてもらいたい」と述べた。
また、「物流効率化に向けて、荷主が果たす役割は極めて大きい。集荷時間を少しずらせば、他の商品と混載できるという事例は多く、荷主都合で物流のあり方は変わってくる」と指摘した。

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