北海道運輸局は5月27日、札幌第2合同庁舎で「ホワイト物流」推進運動に関する地方説明会を開催。同運動の趣旨を解説し、集まった企業に対して同運動への賛同を呼びかけた。
高橋秋彦自動車交通部長は「労働者不足に伴う自動車運送業でのドライバー不足により、国民生活・経済活動に影響を及ぼしかねない状況になっている。全産業において、物流の不安定化、物流コストの上昇、商品在庫の増加、販売機会の損失、収益の低下といったリスクにつながり、これを防ぐには、従来の運び方を見直す必要がある。物流事業者と荷主企業が連携し、ドライバーが働きやすい環境を構築することは急務であり、より『ホワイト』な労働環境の整備を促進してほしい。荷主企業においては、ホワイト物流推進運動に賛同していただくようお願いする」と挨拶を述べた。
貨物課の増田禎士氏がホワイト物流推進運動の概要や具体的な賛同方法を説明。
「社会インフラを担う物流が滞らないよう、発着荷主を含めたサプライチェーンの関係者が相互に連携し、トラック輸送の生産性向上・物流効率化と、女性や60代以上のドライバーも働きやすい環境整備を進めることがこの運動の目的」と趣旨を説明。
「荷主企業は、運動の趣旨と『自主行動宣言』の必須項目に合意し、賛同表明をお願いしたい。同運動のポータルサイトから様式をダウンロードし、自主行動宣言等を作成し、メールで事務局に提出してほしい。賛同企業は社名と取り組み内容を公表する。トラックドライバーの時間外労働の上限規制が導入される2024年3月末まで行う予定。今年度は9月末に1回目の締め切り、12月末に2回目の締め切りとしている」と話した。
実際に賛同している企業の事例を紹介し、「まずは合意可能な取り組みから宣言してほしい。段階的に取り組みを深度化していくことも可能」と述べた。
このほか、物流総合効率化法について説明するとともに、荷主企業と運送事業者の協力による取引環境と長時間労働の改善に向けた各種資料を紹介した。