北海道・日本郵政・楽天 包括連携協定 「ドローン配送実用化」「北海道発荷物の配送の効率化」など推進

北海道(鈴木直道知事)、日本郵政(増田寬也社長、東京都千代田区)、楽天グループ(三木谷浩史会長兼社長、同世田谷区)は3月29日、北海道の地域課題解決に向けたデジタル実装の推進、地域創生の取り組みなどで連携・協力するため、包括連携協定を締結した。
 
物流に関しては「ドローン配送の実用化」や「北海道発荷物の配送の効率化」など、北海道固有の課題解決に向けた実現モデルや要件の検討を進める。このほか、3者のノウハウやネットワークを活用した地域振興策を進め、北海道をフィールドとした先駆的な取り組みの実施に向けた知見を蓄積・展開していく。

楽天は2009年に北海道と包括連携協定を締結し、地域社会の発展に向け協働してきた。日本郵政グループでは、日本郵便(衣川和秀社長、同千代田区)が2017年に北海道と包括連携協定を締結、地方創生や災害対策に関する取り組みを協働してきた。

今回の協定に基づき、北海道は国や市町村、関係団体との総合調整機能や地域におけるニーズ・シーズの把握・提供を行い、日本郵政グループは道内郵便局ネットワークと全国をカバーするロジスティクス網を提供する。楽天グループはデジタル技術を通じたDXの推進などに取り組み、3者がそれぞれ有する強みを活かし相互に連携することで、北海道における地域課題の解決に資する取り組みを進めていく。

寒冷地でのドローン配送は、低温や風雪などの影響で航続距離や運航効率に制約があり、十分な運用が未確立だった。気象条件、人口動態、既存物流ネットワーク、自治体のサービス需要や受容性を踏まえ、ユースケース検討の候補地を選定・具体化し、「寒冷地仕様」の機体開発・配送運用を行い、実用化を進めていく計画。

また、地理的要因により物流コストが割高だった北海道発荷物の配送の効率化に向けて、配送コスト圧縮のため、「頻度を抑えた効果的な集荷」や「北海道拠点から本州拠点までより低廉な手段で一括輸送」の検討を進める。

配送リードタイムを長めに設定可能な「ふるさと納税の返礼品」を活用し、モデル事業を検討する。また、郵便局のロジスティクス網を効果的に活用することにより、輸送モードを最適化し、荷物の配送コストを圧縮する。

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