日通 北海道向け医薬品の海上輸送サービスを拡充 1/3を海上輸送へ切り替え

NXホールディングス(堀切智社長、東京都千代田区)は6月17日、グループ会社の日本通運(竹添進二郎社長、同)が「東京発、北海道向けの医薬品海上輸送サービス」を6月から拡充し、取り扱い3分の1を海上輸送(北海道航路:東京発苫小牧向け)に切り替えると発表した。
日本通運は、東京発、北海道向け医薬品輸送の選択肢を増やすとともに、トラックドライバーの拘束時間と運行距離を大幅に短縮する。また、環境負荷の少ない船舶輸送を採用することで、CO2排出量の削減にも繋げる。

これまで同社では、東京から北海道への医薬品輸送は、トラックで八戸港や青森港まで運び、ドライバーもフェリーに乗船、苫小牧港や函館港に到着後、同じドライバーがトラックで配達先まで輸送するのが一般的だった。
新たに6月から開始したサービスでは、東京港から貨物を積んだトラックのみをROROに乗せ(無人航送、製品の積み替えは不要)、苫小牧港で下船後、苫小牧支店の自社ドライバーが道内の輸配送を担当する。「15~25℃」「2~8℃(保冷)」の2つの温度帯の輸送にも対応し、輸送中の温度、位置、物流ステータスなどのデータもタイムリーに提供することが可能となる。

これにより、輸送の選択肢が増え、医薬品の安定供給につながるほか、悪天候などにより高速道路や鉄道が使用できない場合のBCPとしての活用が可能となる。また、トラックドライバーの負担軽減により、持続可能なサービスが提供できるほか、これまでのトラック輸送サービスと比較して、CO2排出量60%以上の削減につながる。

同グループでは、トラック中心の輸送形態から鉄道・船舶を利用した輸送形態へのモーダルシフトを積極的に進め、複数の輸送モードを組み合わせたソリューションの提供と、顧客のCO2排出量削減に貢献するサービスの創出に取り組んでいる。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする