NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)は6月24日、斎藤健経済産業相が同22日にCCUS(CO2を分離・回収、利用、貯留するもの)研究開発・実証事業を推進している苫小牧試験センター及び液化CO2輸送実証試験船「えくすくぅる」を視察したと発表。
苫小牧における大規模実証試験やCO2船舶輸送に関する技術開発の現状や今後の取組みについて意見交換を行った。
「えくすくぅる」は、液化したCO2を低温・低圧で輸送する世界初の実証試験船。船舶用のCO2カーゴタンクシステムを組み込み、京都府舞鶴市と苫小牧市の陸上基地間を繰り返し輸送する計画。
これにより、陸上基地の荷役設備や貯蔵用タンクの機能性も併せて評価し、船舶一貫輸送に最適なCO2の輸送条件を特定することで、大量輸送技術の開発につなげる。
実証試験における液化CO2の低温・低圧状態(-50℃、0・6MPaなど)での船舶輸送試験は世界初の取り組みとなり、低コストでCO2を長距離大量輸送する成果が期待されている。