苫小牧埠頭 危険倉庫を新設 半導体需要を取り込む

苫小牧埠頭(海津尚夫社長、苫小牧市)は7月1日、苫小牧港西港区に危険物倉庫を新設すると発表した。8月に着工し、2025年に竣工の予定。現状の計画では、1万2312㎡の敷地に危険物倉庫を2棟(1908㎡)建てる。うち定温倉庫が1棟、多温度帯倉庫が1棟。各種危険物の入出庫・保管等を行う。

苫小牧港と新千歳空港(いわゆる「ダブルポート」)の周辺では企業立地が加速しつつあり、今後、半導体関連産業の集積も期待されている。新製品生産のための化学品原材料の確保、既存物流網の再構築及び安全意識の高まり等に伴い、危険物を集中・専門的に取り扱う倉庫需要への対応が求められている。

こうした需要への対応の第一弾として、企業立地が進展している苫小牧東部地域や千歳市内工業地域にも隣接し、「北海道―本州」間の定期航路が多数就航する苫小牧港西港区に、高い防災機能を備えた危険物倉庫を建設する。道外から搬入される危険物の効率的な物流サービスを提供する。

同社は2022年11月に策定した中期経営計画の事業戦略において、領域を広げる分野のひとつとして「危険物の取扱い強化」を掲げており、今回の倉庫の新設・運用を通じ、地域産業の発展に貢献していくとしている。

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