サイプレス・スナダヤと中部電力 釧路市で国内最大級の製材工場新設へ

大林組(蓮輪賢治社長、東京都港区)のグループ会社のサイプレス・スナダヤ(砂田和之社長、愛媛県西条市)と、中部電力(林欣吾社長、名古屋市東区)は7月1日、釧路市で住宅用木構造材の生産、販売事業を行う合弁会社を10月頃に設立すると発表した。2027年4月をめどに国内最大級の製材工場の新設・稼働を目指す。

合弁会社は「釧路ウッドプロダクツ(仮称)」。サイプレス・スナダヤの砂田社長が代表を務める。資本金は1250万円を予定し、サイプレス・スナダヤが80%、中部電力が20%それぞれ出資する。従業員数は80~90人(操業開始後3年目1シフト稼働時)の見込み。

国内住宅用木構造材市場は現在、価格や強度などの点から大半が外国産材製品で占められ、国内の豊富な森林資源は伐期を迎えても多くが有効活用されていない。同事業では、輸入材に劣らない品質を有するトドマツなどの北海道産原木を使用した住宅用木構造材を製造・販売する。流通量の確保とコスト縮減を図るため、大型機械の導入による大量生産を実現し、品質・価格・流通量で輸入材に対抗する。住宅メーカー各社が取り組む国産材の活用にも寄与する。

大規模な生産体制を実現するため、北海道に欧州製の製材機械、木材人工乾燥装置及び集成材製造ラインなどを備えた製材、集成材の製造工場を2025年5月に着工し、2027年4月に完成・稼働を計画している。原木の消費量は、操業1年目で約10万㎥、2年目で約20万㎥、3年目約36万㎥を計画している。

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