運送業界の生き残りのための勉強会(伊藤昭人発起人代表、シズナイロゴス)は12月10日、TKP札幌ビジネスセンター赤れんが前で3回目の会合を開いた。トラック適正化二法に関する最新情報を共有したほか、「適正な原価のあり方」「適正な原価に基づく運賃」について議論を行った。
伊藤代表は「国が今後、適正原価に基づいた運賃・料金を収受しなければならないと我々事業者に規制をかけ、これが事業許可の更新にまで影響を与えるという話だが、適正な運賃とはどういうことなのか。昔の運賃はトンキロや時間、チャーターなどの形式があったが、今は個建てやフィーなどさらに複雑化している。何を基準に適正な原価を出すのか、その動きを注視する必要がある」とし、「国の規制が適正なのかを判断するためにも、それぞれが原価計算の基本となる考え方を持っていないといけない」と述べ、参加各社の原価管理の現状や課題について意見交換を促した。

参加事業者からは「適正な原価をどの単位で捉えて算出するのか。説得力のある基準を出すことができるのか」「2030年に向けて最低賃金1500円を目指すという国の方針が出ているが、人件費だけでも毎年値上がりしていく。適正な原価は毎年変わっていくことになる」「適正な原価が広く示されると、それに利益を乗せて運賃を請求すると、実運送会社の利益が丸見えになり、『顧客に見せたくないものまで見せて』しまい、交渉がしづらくなるのでは」など、さまざまな意見が飛び交った。
伊藤代表は「原価管理は、車両1台を動かすことで、1日いくらの固定費・変動費がかかるかをつかむのが基本と考えている。そうしないと顧客に対して数字に基づいた説得力のある交渉ができないはずだ。1台あたりの原価をつかむことで、どの荷主の荷物をどれくらい積んで、それがいくらの単価であれば合うのかを考えられる。こういった計算を絶えず行っていくことが本来重要なのではないか」と問題提起した。





