北ト協は2月19日、北海道トラック総合研修センターで女性部会(垂石勝美会長、丸豊陸運)と、同部会を所管する経営対策委員会(山本晴夫委員長、山光運輸)との懇談会を開催した。両者が活動状況を報告し合った後、「人材不足・経営改善等への取り組み」をテーマに意見交換を行った。
戸出優子副部会長(道東運輸)は「女性部会が立ち上がり丸3年経過し、当初は仲間意識もほぼなかったが、現在は素晴らしいメンバーが揃い、部会員も増え、取り組みの中身も充実してきている。運送業界は長年、男性社会だったが、運送業界を盛り上げるには女性の力も重要。積極的に意見をあげるので、それを取り上げていただきたい」と述べた。また、「チェンジ&チャレンジ〜北の大地・女性の叡智」とするスローガンを作ったと報告した。
山本委員長は「女性部会の活動状況は非常に充実している」と高く評価。梶原民夫副委員長(三新輸送)は「来年度は各地区の女性部会ともそれぞれ20万円の予算増額を考えている。女性部会は、どこかの委員会に所管されるのではなく、早く独立した部会に脱皮すべき。さらなる活躍を期待したい」とエールを送った。
意見交換では、「女性用トイレの整備のほか、手厚い賞与や退職金制度の整備など、働く環境の改善を進めれば、人材確保は十分可能だ」「ドライバーの健康管理に気を配り、毎年脳ドックを受診させているほか、事務所には福利厚生の一環として、バナナや野菜ジュースを常備している」といった事例が紹介された。
女性ドライバーの活用については、「道内の峠越えの長距離運行は不安で行かせられない。それよりも定年退職し、再雇用した高齢ドライバーの方が安心でき、よく働いてくれる」「女性でも、コンテナの横持ちを何回転もさせるような短距離運行なら、トレーラーのドライバーとしても問題ない」といった声があった。
このほか、「女性の進出もあり、宅配大手が車両の小型化を進め、少し長いモノ・重いモノを運ばなくなった。このような女性から起きる変化は今後も出てくる」といった意見も出た。