釧路開発建設部は11月18日、道東自動車道「阿寒IC〜釧路西IC(延長17・0㌔㍍)」が12月22日開通すると発表した。これにより、札幌市と道東エリアの主要都市である釧路市が高速道路で直結する。道央と道東を結ぶ物流の活性化や、道東の物流網の維持などが期待されている。
道東自動車道は、千歳恵庭JCTを起点とし、釧路別保IC及び足寄ICに至る高速ネットワーク。国際拠点港湾の苫小牧港などへの物流の効率化や、地域間交流の活性化を目的とし、本別ICより東側については、北海道開発局が整備を進めてきた。阿寒IC〜釧路西ICは、釧根圏と道央圏・十勝圏、オホーツク圏の連絡機能の強化を図り、大規模災害時の輸送ルートの強化や、物流の速達性向上を支援することを目的とした事業。
釧路開発建設部によれば、札幌〜釧路間の所要時間は、一般道路を利用した際の「6時間36分」から、全線高速道路を利用すると「4時間12分」へと2時間半近く短縮するとしている。
物流の面では、とりわけ、道東から道央エリアへの水産品の速達性向上が期待されている。苫小牧港や新千歳空港などを経由し道外へ水産品を輸送する際、阿寒IC〜釧路西ICの開通により、高規格道路から一度も降りずに目的地へ向かうことができるため、大きな時間短縮効果が見込める。
また、一般道路を走行した場合と比べ、所要時間が往復で約5時間短縮されることから、同開発建設部では「ドライバーの労務時間が制限されるなか、高規格道路の延伸によるドライバーの労務時間短縮が労務管理に役立つ」「消費地や輸送拠点へのアクセス性が向上することで、ドライバーの負担や 輸送コストが軽減され、生さんまの出荷における安定的かつ持続可能な物流ネットワークの構築を支援する」としている。