鉄道モーダルシフト促進セミナー ホクレン「運び続ける」ため鉄道輸送を活用

北海道運輸局とJR貨物北海道支社は3月11日、TKP札幌ガーデンシティ札幌駅前で「鉄道モーダルシフト促進セミナー」を開催、貨物鉄道の活用事例や支援制度などを紹介した。セミナー終了後には札幌貨物ターミナル駅とDPL札幌レールゲートの見学を行った。
運送事業者や荷主企業などから約80人が参加した。北海道農政事務所、北海道経済産業局、北海道開発局、北海道、北ト協が協力、北海道物流を支える鉄道輸送の会(鉄道貨物協会北海道支部、北海道通運業連盟、北海道通運業連合会)が協賛した。

セミナーでは、ホクレン農業協同組合連合会物流部の岡田拓也物流三課長が「北海道農畜産物における貨物鉄道輸送 ~道内間輸送での活用に向けて」と題して講演。
「北海道は海で隔絶されているため、本州間との幹線輸送は鉄道や船舶の利用が必然。この意味で、幹線輸送のモーダルシフトは『今後の選択肢』ではなく、『既に果たされている』。船舶へのモーダルシフトはシャシーで20㌧、単車でも10㌧程度の積載が必要で、このロットの大きさがネック。また、港へのトラック輸送の距離が長くなる」と述べ、鉄道へのモーダルシフトは「小ロットで済み、トラックの輸送距離が短い」と利点を強調。玉ねぎや馬鈴薯、米、砂糖などの輸送に活用していると報告した。

一方、「輸送障害や多く、有事対応が弱い」「運賃単価がフェリー・RORO船よりも高い傾向」「パレットとの親和性が低い」といった点が弱みだと述べた。
道内間輸送では、ロットが小さく道央から離れた地方への輸送は既に「運べない」事態が顕在化しているとし、片道350㌔㍍程度の飼料のトラック輸送を一部鉄道利用にシフトしていることや、玄米輸送の一部を鉄道利用するよう検討していることを説明。

「荷主として最優先にしているのは、『将来にわたって持続的に運び続けられること』。これまで通りの運び方では不可能なので、輸送条件の歩み寄りや、本当に必要な条件の見極めを行なっている。モーダルシフトには関係者間の利害調整が必要。運送会社は『荷主には要望しにくい』という意識があるかもしれないが、荷主としては『輸送継続に必要なら、そのようなことは早く言ってもらいたかった』ということが多々ある」と話した。

このほか、JR貨物北海道支社灰川真司営業部長が「JR貨物の概要と北海道支社の取組み」、北海道通運業連合会の河野敏幸専任理事が「物流効率化に向けたモーダルコンビネーションの推進~道内下り貨物におけるコンテナ利用実証実験」、北海道運輸局交通政策部の松本憲一環境・物流課長が「モーダルシフトの施策について」をテーマにそれぞれ講演した。
北海道運輸局の妹尾浩志交通政策部長は「鉄道へのモーダルシフトは、北海道の物流を維持し効率化する方策の1つ。環境負荷やトラックドライバーの負担の軽減にもつながる」と述べ、鉄道貨物輸送の活用を訴えた。

シェアする

フォローする