エース「経営方針説明会」スタート 売上高200億達成をスローガンに 300人超のハイタッチで入場

エース(林博己会長、石狩市)は4月6日、札幌サンプラザで「エースグループ2025年度経営方針説明会」を開催した。道央ブロックを対象とし、午前の部では320人が参加、同説明会としては過去最大規模となった。今後、道内の各ブロックと本州でも順次開催し、パートを含めた全従業員に今年度の経営方針や事業運営方針などを共有してもらう。

今年度は経営方針を「従来の殻を打ち破り、未来に向かって成長しよう!」、スローガンを「ゴールを決めて200億を達成しよう!」とそれぞれ設定した。

林会長は、「会社の方針をしっかり理解し、納得して働いてほしい。だから全員に手抜きせずに方針を説明したい。エースは素晴らしい荷主企業ばかり。仕事の品質に高い評価をいただいているが、もっと良い仕事をして、適正な運賃を収受し、適正に還元していく」と述べた。また、「自身の殻を破って脱皮し、変わってほしい。私も近年、制服やトラックのカラーを変え、本社も新しくする決断をした。プレハブ大好き人間で本社にコストをかけたくなかったが、時代に合わせて頭の中を切り替えた。自分が変わろうと思った瞬間から変われる。それが今だ」と訴えた。

中野政嗣社長は「2024年度は売り上げ157億円とわずかな増収だった。さまざまなコストが上がっており、必要な利益を確保するため2025年度は売り上げを伸ばすことを明確にした」とし、経営方針として、グループの既存事業を170億円まで伸ばし、このほかM&Aで30億円を積み上げ、200億円の達成を目標と示した。

また、「子どもの頃に沼地でヤゴを採集したが、しばらくすると日本最大のトンボのオニヤンマになり、自慢だった。変わるということはそれほど大きな感動を与える。蝶やトンボのように大きく変わって成長し、新たな世界に飛び立ってほしい」と訴えた。

エースでは21015年の年初から、全拠点で朝礼やミーティングなどの際、従業員同士の「ハイタッチ」を始め、同説明会でも長く行なっていた。コロナ禍によりしばらく中止していたが、今回は参加者全員が林会長、中野社長をはじめ、道南エースの川口敏史社長、ビデフの林美奈社長らグループの経営幹部とハイタッチして会場に入場した。

もともとは林会長が「関東エリアの拠点でドライバーの元気がないことが気になった」ため、「何とかしたいと考え、試した」ということがきっかけ。当初は照れ笑いや戸惑いといった反応だったというが、継続により「顔が明るくなり、営業拠点の成績も向上した」ことから、全社的に取り組みを展開させた。

この日、林会長は「よろしくお願いします」「元気そうだな」「頑張れよ」「はい、おはよう」などと一人ひとりに声掛けし、300人を超える従業員と笑顔でハイタッチした。林会長は「0・05秒くらいのほんの一瞬の触れ合いだが、人間的な触れ合いを大切にするのがエースのやり方。労働集約産業なので、人を大事にしなければいけない」と話した。

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