「鉄道モーダルシフト促進セミナーin札幌」 ターミナル駅など見学

北海道運輸局とJ R貨物北海道支社は3月6日、「鉄道モーダルシフト促進セミナーin札幌〜2024年問題の解決とカーボンニュートラルの実現に向けて」を開催した。北海道通運業連盟、鉄道貨物協会が協賛。モーダルシフト促進を目的として、貨物鉄道の利用方法や利用事例を紹介するセミナーとともに、実際に鉄道コンテナ施設などの現地見学を実施、荷主企業や物流企業から約70人が参加した。

セミナーは、札幌第2合同庁舎で開かれ、北海道運輸局交通政策部の蹴揚秀男部長は「来月から働き改革関連法がトラックドライバーに適用され、2024年問題が目前に迫っている。対応を行わなければ、2024年度には輸送能力が約14%、2030年度には約34%不足し、今までのように運べなくなると推計されている。政府は物流革新緊急パッケージでモーダルシフトの輸送量・輸送分担力を10年程度で倍増することを目指している。物流停滞を生じさせず、魅力ある産業となるよう各所と協力して対応したい」と述べた。

JR貨物北海道支社の中村隆営業部長が「JR貨物の概要と北海道支社の取組み~道内の産業、道民の暮らしを支える貨物鉄道輸送を目指して」と題して講演し、北海道における鉄道貨物輸送の現況を説明。同支社として「札幌発道内各地向け空回送区間の活用によるリーズナブルな中短距離コンテナ輸送」「定温コンテナによる温度管理輸送」「往復輸送のマッチング」などの提案を行なっているとし、「コンテナ輸送は敷居が高いと言われることもあるが、気軽に声をかけてほしい」と呼びかけた。

また、サッポログループ物流の井上剛ロジスティクスソリューション部長が「サッポログループが取り組む! みらい志向でのロジスティクス改革」と題して講演したほか、北海道運輸局交通政策部環境・物流部の呉憲一郎課長が物流革新緊急パッケージ関係の予算やモーダルシフト加速化緊急対策事業、モーダルシフト等推進事業の概要などを説明した。

この後、札幌貨物ターミナル駅と同駅構内にあるDPL札幌レールゲートに場所を移し、ターミナル駅ではフォークリフトによる積卸業務などをバスから見学、レールゲートでは同施設を拠点とした輸配送の提案を受けた。「ターミナル駅のコンテナホームと直結しており、公道に出ずにコンテナを運ぶことができ、シームレスな輸送が可能となる。荷物を持ち込めば、コンテナでの積み合わせも可能であり、小ロット輸送にも対応できる」などと説明を受けた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする