寒地土木研究所は7月4、5の両日、札幌市豊平区の研究所敷地内で研究成果を分かりやすく紹介するための一般公開を行なった。例年、「国土交通Day」一環として行なっており、「未来へつなぐ、寒地のひみつを大発見!」をテーマに15の研究チームがパネル展示や実演を通して研究内容を紹介した。
輪荷重走行試験機や路面すべり計測車が公開されたほか、寒地道路交通に関して、ワイヤロープ式防護柵の模型や、雪氷・道路吹雪対策の各種研究成果などが紹介された。

冬季の地吹雪による視界不良時の交通事故に関して、トラックによる多重追突事故が多いとし、「大型・中型車は運転席が高いため、一般車と比べて遠くまで見通せるので速度を出しがちになり、減速のタイミングも遅くなる。車両の重量も重いので、制動距離長く、こういった一般車とのギャプを要因として、北海道特有の視界不良事故が発生する」などと解説した。
また、同研究所が運用している吹雪時の視界情報(現況と予測)を5段階に区分して発信する「吹雪の視界情報」を紹介し、活用を促した。