村上農園(村上清貴社長、広島市佐伯区)は7月3日、北海道初進出となる生産施設「北海道伊達生産センター」(伊達市)を新設したと発表。同施設の完成により、同社は北海道から沖縄まで全国に13拠点の植物工場を持つ生産体制となった。
これまで北海道には、主に関東地域で生産した商品を長距離輸送していたが、新たな生産施設を設けたことで、輸送にかかる時間を削減し、より鮮度の高い商品を道内の消費者に届けることができるようになる。通年生産が可能な植物工場の利点を活かし、野菜の生産が難しい北海道の冬季での野菜の安定供給を行いたい考え。

6月下旬に行われた竣工式で、村上社長は「豆苗やブロッコリースーパースプラウトなど栄養価の高い発芽野菜は、冬場の緑黄色野菜の少ない北海道では高い需要があると考えている。北海道全域の食卓にお届けしていきたい」と述べた。
同施設では7月から豆苗の出荷を開始、そのほかの商品も順次出荷を始め、3年以内に北海道内での売り上げ8億円の達成を目指す。
敷地面積は2万9078平方㍍。生産予定品目は、豆苗、ブロッコリースーパースプラウト、レッドキャベツスプラウト、マスタードスプラウト、クレススプラウト、青じそスプラウト、かいわれ大根など。