北海道交通・物流連携会議の今年度初会合が5月25日、かでる2・7で開催され、北海道物流の現状と課題を整理し、将来必要となる視点や具体的な方策例を取りまとめた「北海道における安定的かつ効率的な物流体制の確保に向けた検討報告書」が示された。
同報告書では、大規模自然災害リスクへの対応、自動車運転業務の時間外労働の上限規制など働き方改革への対応、北海道新幹線の札幌開業に伴う青函共用走行区間を含む新幹線の高速化や、並行在来線のJR北海道からの経営分離への対応といった物流の重要課題の解決に向けて、「関係者が対応策について基本的な考え方を共有し、検討する必要がある」「各輸送モードの物流事業者や経済団体・産業団体の荷主、行政が一体となって、取り組んでいくことが重要」などと強調している。
また、4月23日に知床沖において発生した観光船の海難事故を受けて、「安全・安心を最優先した運行・運行の確保」「運行・運航に関わる関係者の安全教育」「整備点検及び安全確保に必要な設備等の導入」などの徹底を内容とする「安全・安心な輸送の確保の徹底に向けて」と題した文書を採択した。