全国新スマート物流推進協議会(竹中貢上士幌町長)は2月14日、「第2回新スマート物流プレミアムセミナー~レベル3.5ドローン運航・共同配送等新スマート物流の最新の取組み」をオンラインで開催した。昨年12月に新設されたドローン飛行レベル3.5について、その初飛行を実施した上士幌町のドローン活用を含めた新スマート物流の実例などが紹介された。
上士幌町デジタル推進課の梶達課長が「上士幌町のドローン物流の取り組みについて」と題して講演。地域物流は市街地から離れた農村地域への配送が非効率となるとし、「市街地の荷物量は8割、農村地域は2割程度だが、配送時間は市街地が2割、農村地域が8割を占める」と説明。このうち、「ドローン配送が可能な荷物は45%にのぼる」とし、農村地域でドローンで運べる荷物を軽バンからドローンに置き換えると、「配送効率が1.5〜2.5倍に向上する」と述べた。
また、ドローン配送を自走させるには、「ルートの構築」が必要だとし、現在、同町ではドローンのルートが40開通しており、今後も地権者などと交渉を進め「100ルートの構築を目指す」と述べた。
今後について、ドローンと自動運転バスを共通のシステムで運用するなど連携を進め、「人とモノの移動の最適化とコスト削減」を図ってくほか、他の自治体ともドローン物流の連携を検討したいと述べた。
このほか、ドローン飛行レベル3.5について国交省航空局安全部無人航空機安全課の勝間裕章課長補佐が制度概要を説明したほか、西濃運輸営業企画部営業開発チームの伊藤友昭営業部長と佐川急便東京本社事業開発部 の佐藤諒平事業開発担当部長が両社の共同配送の取り組みについて講演した。