国交省と経産省は12月7日、「平成30年度グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰」の受賞者が決定したと発表。
同表彰は、複数事業者間のパートナーシップにより、物流分野で環境負荷の低減などに顕著な功績があった取組を対象としたもので、国交省、経産省ともに4件ずつ、計8件の事例が表彰され、北海道からは、「経産大臣表彰」として、アステラス製薬、武田薬品工業、武田テバファーマ、武田テバ薬品、三菱倉庫、旭運輸の6社による「医療用医薬品安定供給体制の拡充を目的とした4社による北海道共同物流センター開設(GDP基準統一による手順・管理の標準化、及び共同化に伴う物流効率化の推進)」の事例と、「国交省物流審議官表彰」として、丸吉運輸機工、JFE商事鉄鋼建材、日本トレクス、興和総合研究所の4社による「27t改良アオリ型(ジャバラ付)フェリーシャーシを活用した海上輸送」の事例が表彰された。
アステラス製薬などの事例は、「製薬メーカー4社、3PL業者と運送業者により、北海道に共同の物流センターを設立し、災害発生時でも医療用医薬品を安定供給できる物流体系を構築」「各社の作業手順・温度管理等の標準化を実施し、物量の変動に応じた保管、荷役作業の効率化を実現」「特約店からの受注曜日の統一によるトラックの積載率上昇」「台数削減や特約店側の作業効率化等を実現」といったことを行ったもので、共同物流センター運営により、輸送による CO2排出量を75t-CO2/年、倉庫の電力使用による CO2 排出量を83t-CO2/年それぞれ削減した。
また、ターミナルとの倉庫一体化によりドライバー省力化、荷役、薬剤管理等の共同化により庫内生産性を向上させた。
丸吉運輸機工などの事例は、北海道・関東間の鉄鋼材の輸送について、従来よりも最大積載量が大きく、ジャバラを装着したシャーシ(27t改良アオリ型フェリーシャーシ)の開発を通じて、フェリーによる往復モーダルシフトを実施するとともに、荷役作業の簡素化及び危険性の解消を行い、環境負荷低減及び労働環境の改善等を実現した。
CO2排出量は1080.4 t- CO2 /年となり、比率として74.3%のCO2排出量を削減した。