道内の運送事業者有志による勉強会・運送事業経営塾(工藤英人塾生代表、工藤商事)は2月17日、小樽朝里クラッセホテルで一泊例会を開催し、20人が参加した。
トライプロ(東京都世田谷区)の高木宏昌社長が、ドライバーの疲労度の測定・評価を行うシステム「FHM Safety for windows」の概要や実際の運用事例などを紹介。疲労度を定量化して測定する同システムの活用によって、ヒヤリハットの頻度が多いドライバーを効果的に検出できるとし、疲労度に対するドライバーの自覚を促すことにつながると説明。
「数値が悪くなると、自分で疲労の状態を省みて、生活習慣の見直しに着手するドライバーも多く出てくる。継続して使用すると、全社的に疲労検知が減る傾向にある」とし、「水際での事故リスク削減」と「健康で長く働いてもらうためのツール」として効果的だと話した。
参加した事業者は、講演を聞いた後、ドライバーの健康管理の現状や課題などをテーマとしたグループディスカッションを行い、情報共有をはかった。「ドライバーとの面談や点呼などの機会を捉え、コミュニケーションを密にはかることで、健康状態の把握に務めている」「ドライバーに携帯式のALCを配布し、自宅を出る前に計測してもらい、万が一アルコールを検知してしまった場合は、『体調不良で休んでもいい』という措置をとっている」「会社で行った安全研修などをHPで情報発信し、ドライバーの家族に見てもらい、家族に深酒や体調管理に気を使ってもらうようにしている」といった事例が挙がった。