シャープは5月29日、医療機器の総合商社ムトウ(田尾延幸会長、札幌市北区)に自動搬送装置(AGV) 17台と、AGVの集中制御システム「AOS (AGV Operating System)」を納入したと発表。
今年4月に新設した物流倉庫「東京SPDセンター(埼玉県越谷市)」において、5月下旬より本格稼働する。
「AOS」が同社の倉庫管理システムと連携し、AGVを最適に制御する。商品の入出庫時の搬送からピッキング作業のアシストまで、一連の搬送作業を担うことで、“コンベアレス”な物流倉庫の実現と業務効率化に貢献する。
AGVは、磁気テープにより設定された軌道上を走行する。商品の入出庫時には、AGVに搭載のリーダーでバーコードを読み取ることにより、所定の保管棚や荷積み場所などの目的地を倉庫管理システムから取得して、無人で搬送する。また、6輪台車を連結すれば、最大500kgまでの荷物を牽引可能となる。
ピッキング時には、倉庫管理システムからの出庫指示をもとに、AGVが作業員を対象商品の保管棚前まで先導。モニターにピッキング対象の商品名や商品番号が表示されるので、作業員の習熟度を問わずピッキング作業を行えるほか、最大で4つの出庫先の商品を同時にピッキングすることができる。
シャープでは、「今後もお客様の運用に応じた自動搬送システムを提案し、物流や製造現場における業務効率化に貢献していく」としている。