大勝 特注2トン車導入 「4㌧車よりも積め、18歳から運転できる」

大勝(生川勝則社長、千歳市)では、「4㌧車よりも積め、準中型免許で乗れるため18歳から運転できる」(生川社長)という特注の2㌧車を導入した。
ディーラーと架装メーカーと共同で開発し、同社長は「ディーラーとボディー屋からは、このサイズの2㌧車は日本初と聞いている」としている。

キャビンは2㌧車ベースで、ボディーの高さは内寸2750mm、全高3720mm、後方から見ると大型車と見間違えるほどの車高だ。最大積載量は3050㎏、車両総重量は7450㎏、積載できる容積はおよそ33立米。「10㌧低床の車より高く、4㌧車より積める」と同社長は話す。

昨年、同社に入社したい意向の卒業を控えた高校生がいたことで、この車両の開発に着手、11月に発注した。新卒者をドライバーとして雇用し、この2㌧車で業務をしてもらう。6月29日に納車され、7月から稼働、主に断熱材や菓子など「軽くてかさばる」商品を運ぶ。

生川社長は「若者の車離れが指摘されて久しいが、『トラックに憧れている』若者は常に一定数存在する。しかし、新卒者を雇ったとしても、大型免許を取得するまでは、小さな車両での業務や倉庫作業など数年の間、大きな車両に乗せられず、待たせてしまっている現状があり、『大きなトラックを運転したい』というトラック好きの若者のニーズに応えられなかった」と話す。
このため、「新卒者でも業務で使える大きなトラック」を開発した。実際にこのトラックに乗る新卒者は「納車前日には『ドキドキして眠れなかった』と話しており、納車日には『このトラックの中で泊まりたい』と言うほど喜んでいた」と同社長は目を細める。

同社は大型車オンリーで29台保有しており、30台目がこの2㌧車。これまで4㌧車の業務は傭車を使っていたが、これを取り込む。「運賃はこれまでの4㌧車と同じだけ収受できる」という。
「ドライバーは、この高さの車を運転したことがないので、安全面に関しては注意を払い、指導をしていく」としている。
同社では今後、若年者の採用のメドが立てば、2㌧車の導入を図っていく考え。「トラック好きの若者には、トラック好きの友達も多い。新卒でも大きな車両に乗ることができるとなれば、若い人材の確保にもつながる可能性がある。将来的にこの2㌧車を5台くらい導入できれば」と期待している。

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