シミックHD 京大・蘭越町と共同で「生薬原料となる薬用植物栽培を開始」

医薬品開発支援事業を展開するシミックホールディングス(中村和男社長、東京都港区)は7月8日、京都大学(山極壽一学長)および北海道磯谷郡蘭越町(金秀行町長)と共同で生薬原料となる薬用植物栽培を開始すると発表した。
3者は3月に共同研究契約を締結、産官学が連携して、漢方・生薬の原料として市場ニーズの高い薬用植物栽培を開始している。

日本国内で現在流通している漢方・生薬製剤は、原料生薬の約8割が中国からの輸入品。
新型コロナウイルスの感染拡大により、輸入が滞った影響もあり、品質確保と安定供給の観点からも国内産生薬の生産拡大が望まれている。
また、少子高齢化が進む日本において、農業従事者の高齢化や後継者不足等により人材確保が難しく、蘭越町においても課題となっている。

同共同研究では、現在「研修農場」(総面積:3万4641.3㎡)として活用中の農場において、高麗人参、セネガ、シソなどの薬用植物を中心に栽培を進めている。

蘭越町の金町長は「今日、薬用作物栽培の必要性が高まっている中、産学官連携による本共同研究により、地域の可能性を最大限に発揮できるよう努め、本町農業の一層の振興と地域づくりを推進する」などとコメント。

シミックホールディングスの中村社長は「2013年以降は、国内産生薬の生産者支援や健康増進を目指した付加価値の高い薬用植物栽培支援を行っている。本産官学連携により、新たな創造型農業支援を通して地域活性化に貢献してまいります」としている。

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