平成30年札幌市における食関連企業の輸出実態にかかるアンケート調査報告書」 物流に関するコスト・技術・時間が課題に

札幌市は8月16日、「平成30年(2018年)札幌市における食関連企業の輸出実態にかかるアンケート調査報告書」を発表した。札幌市内に本社を有する食関連企業434社に聞き、192社が回答した(回答率44.2%)。

平成30年(2018年)の市内企業の食品輸出額は約99億円となり、前年の約79億円から約20億円の増加となった。
市内企業の国・地域別輸出額の順位は、1位が香港で輸出額は約36億300万円(対前年比272.9%)、2位は中国本土で約18億3000万円(同92.7%)、3位は台湾で約17億2000万円(同158.9%)、4位はアメリカで約9億3000万円(同127.7%)、5位はシンガポールで約7億2000万円(同177.2%)。

輸出者としては、道外商社の利用率が最も高く41.8%、市内食関連企業の輸出の4割以上を道外商社が扱っていることがわかった。次いで自社が31.3%、道内商社が13.9%、市内商社が13.1%の順となった。
商社を活用する理由として、「手続、書類等が簡易」を挙げる企業が最も多く29.4%、次いで「代金回収のリスクが低い」が27.2%、「少ロットでも輸出できる」が19.9%、「海外の取引先から指定されている」が16.9%の順となった。「その他」としては、商社が輸出に関する知識を既に有していることや商社自身による現地企業への売り込みの結果取引につながったこと等が挙げられている。

輸出を進める上での課題としては、「物流に関するコスト・技術・時間」が最も多く16.6%だった。次いで「書類・代金決済等の手続が煩雑」が16.2%、「海外市場のマーケティング不足」が15.2%の順となった。

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