ネットショップ担当者フォーラム&Web担当者Forumミーティング2019in札幌(主催・インプレス)が9月6日、アスティ45で開催され、eコマース市場の現状と課題、改善策などに関する5つの講演が行われた。
国内6位のビールメーカーでクラフトビール最大手のヤッホーブルーイング(長野県北佐久郡)でネット事業部門統括ディレクターを務める望月卓郎氏が「熱狂的なファンが生まれるECサイト運営の極意~『よなよなエール』のヤッホーブルーイングが語るブランディング&ファン作り」と題して基調講演を行った。
国内ビール市場が減少し続ける中、個性的なクラフトビールの製造・販売に特化し、14期連続で増収増益をしている同社では、ECサイト上で個性的な限定企画を連発し、ユーザーを増やしていく。「ビール業界は装置産業だが、飲むとユーザーが楽しくなるピープルビジネスでもあると捉え、他のEC ショップとは一風異なる体験を提供することを続けた。すると、それを前のめりで楽しんでくれるユーザーが出てきた。ユーザーを楽しませる当社の姿勢と、ユーザーのショップ愛によって相互作用が起き、一般の会社では追随しにくい強みとなった」と説明。
「クジ」「クイズ」「選挙」といったサイト上のキャンペーンから、大規模なファンイベント「超宴」の開催、宴会の締めを変える「ネオ三本締め」の考案、AIが会話の内容を検知して強い風を吹かす椅子「先輩風壱号」の開発、早期退社を促す架空団体「定時退社協会」の設立など、大掛かりでユニークな取り組みを説明。
「ユーザーとのコミュニティを大切にすると、ファンが自発的に飲み会イベントを開催するなどし、新しいお客様を自然な形で連れてきてくれる」と述べた。
このほか、ECビジネスに効果的なサービスの紹介が行われた。