カネカ(藤井一彦社長、東京都港区)は8月28日、苫小牧東部(苫東)地域に苫東工場を開設し、同26日に開所式を実施したと発表。
苫東工場は、同社にとって54年ぶりに開設する7カ所目の新たな国内事業場となる。新工場を建設した苫東地域は、陸・海・空路の利便性が高い物流の要衝に位置し、各種インフラが整備された日本有数の工業団地。
苫東工場内に完成した医療機器プラントでは、吸着型血液浄化器や吸着型血漿などを生産する。これらの医療機器の治療対象となる閉塞性動脈硬化症の患者は、糖尿病や慢性腎不全などの増加に伴い、世界的に増加傾向にあり、工場新設による供給基盤の確保によってグローバルな需要に対してメディカル事業を飛躍的に拡大していく考え。
同プラントは、ロボット技術を活用した「スマートファクトリー」としてラインの完全自動化を実現しているほか、今後同社の太陽電池を用いて、工場建物の一次エネルギー消費量をゼロにする「ゼロエネルギーファクトリー」を実現する計画。