アイ・リンク① 軽貨物から一般貨物に進出 ブランド確立目指す

軽貨物運送事業を展開するアイ・リンク(本間勝行社長、札幌市白石区)は一般貨物運送事業に参入した。昨年11月に一般貨物運送事業の新規許可を受け、5台でスタートした。

電気通信の基地局や電気工事を行う建設会社として2007年に創業、独立資本の会社としては道内大手であり、現在でも本業はこちら。
本間社長が軽貨物大手のKBTグループ(川口市)の岩本敦詞社長の同級生・同部活で友人だった縁から、同グループの札幌流通センター店として2014年より軽貨物に進出。建設で培った営業ノウハウを活かして短期間で取引先を拡大し、現在、自社専属便で約40台、協力会社を含めて80~90台を毎日稼働させている。軽貨物事業者として札幌近郊で大きな存在感を示している中、規制と競争が厳しい一般貨物への挑戦となった。

本間社長は「建設業で元請仕事をしてきたが、労災に加入していない一人親方が現場に入れなくなるなど、労働・安全面での制限が厳しくなる事象が起きてきた。個人事業主として労働面などの規制が緩い軽貨物業界でも、将来的にこのような流れが来ると予測し、いまのうちに一般貨物に準じたレベルの高い管理体制を構築しようと考えた」と話す。

また、「一番初めに諦めた純粋な夢でもあった」という。同社長は20年ほど前、営業ナンバーのトラックドライバーとして数年間従事し、運送会社の起業を目指したこともあったが、「車両や土地の調達が難しいと感じたことに加え、当時は『気合いで走れ』という風潮で、管理不足によって仲間が事故を起こした」ことなどにより、その後は異業種に進むことになった。

将来を見越して、予め運行管理者・整備管理者の資格を複数人に保有させ、車両は建設で使用していたトラックやハイエースを転用。ドライバーは、輸送品質が高く、安定志向の軽貨物ドライバーを雇用し、案件に応じて、その都度車両を揃えていくスタンスだ。既に建設資材やシステムキッチンの配送のため、2トン車を新たに導入した。

運送部門の責任者を務める小野雄太営業部長は「当面は軽貨物の流れで派生する取引が中心になるが、ゆくゆくは『アイ・リンクといえばこれ』といわれるブランドを定着させたい。アイ・リンクブランドの早期構築を目指す」と意気込みを語る。
本間社長は「一般貨物では後発となるが、周りから認められる会社作りをし、成長させたていきたい」と語る。

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