東芝エネルギーシステムズ　水素サプライチェーンに関する実証実験

東芝エネルギーシステムズは５月24日、岩谷産業を共同事業者として、環境省の実証事業として採択された「小水力由来の再エネ水素導入拡大と北海道の地域特性に適した水素活用モデルの構築実証」において、釧路市・白糠町等で水素サプライチェーンに関する実証実験の本格運用を開始すると発表した。
　
同実証実験は、環境省の「地域連携・低炭素水素技術実証事業」において、2019年度末までの期間、釧路市・白糠町と連携し、水素の製造から貯蔵・運搬・利用までの一貫した低炭素なサプライチェーンモデルの構築を図るもの。
白糠町にある庶路ダムに200kWの小水力発電所を建設し、発電した電気を使って１時間あたり最大約35Nm3の製造能力がある東芝エネルギーシステムズ製の水電解水素製造装置で水素を製造。
この水素を岩谷産業が貯蔵・運搬し、釧路市内の福祉施設や、白糠町内の酪農家、白糠町温水プールに設置する東芝エネルギーシステムズ製燃料電池「H2Rex」や、トヨタ自動車士別試験場において燃料電池自動車の燃料として利用する。
小水力発電の電気を直接利用して水素を製造する実証事業は国内で初めて。
この実証実験を通じて、北海道の再生可能エネルギーの導入拡大を図り、CO2排出量削減に貢献していくとしている。