運送事業経営塾 7期最終回 各社の一年間の取り組み総括・コロナ対応など報告

道内運送事業者ら有志による勉強会の運送事業経営塾(工藤英人塾生代表、工藤商事)は10月19日、ネストホテル札幌駅前でオンライン併用による例会を開催、21人が参加した。
7年目となる第7期最後の例会となり、1年間かけて各社が取り組んだドライバーや管理者、経営者自身ついての様々な課題改善に向けた取り組みの総括を各社が行った。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けたため、人材採用や教育・定着などに向けた取り組みが「物理的に行えなかった」「モチベーションが低下して十分着手できなかった」といった事業者が多くいた一方、前向きな報告も行われた。

新型コロナ対応として、「コロナ禍を前向きに捉えるために社内でノベルティーを作成した」「コロナウイルス感染予防マニュアルを作成中」といった取り組みのほか、輸送案件が減少したことを受けて、「社長が営業本部長を兼務し、提案営業をすすめている」「ドライバーの確保ではなく、車両を減らし、運送業から物流業へのシフトを考えている」といった事業者もいた。
また、コロナ禍で「じっくりと考える時間が増えた」ことにより、「自身と会社と未来を明確にする為の中長期のビジョンを作成した」「新たな案件に対する細かな試算方式を構築した」といった事例もあった。

運賃・料金改善の動きでは、「単価の改定」「積込み手当の新設」を行ったことにより、「これを原資としてドライバーの待遇を改善し、課題だった入社後の早期退職者がいなくなった」「作業員の業務へのプライドが向上した」といった好事例が報告された。
ドライバーの採用・育成面では、「HPでダブルワーク可能を打ち出して採用活動をすすめ、複数名の採用にいたった」「人柄重視で未経験者を積極採用し、最長半年間の同乗指導を行っている」という事例が報告された。

工藤代表は「第7期の運送事業経営塾は終了とし、一旦リセットして年明けから再スタートをしたい。『本音で話し合い、真剣に会社をよくしたい』という熱量があるメンバーにより経営塾をすすめていきたい」と挨拶を述べた。

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