大和物流(杉山克博社長、大阪市西区)は3月27日、北広島市の輪厚工業団地で大和ハウス工業が開発した物流施設「DPL札幌南Ⅲ」を全棟賃借し、「札幌物流センター」として4月1日から開設すると発表した。同センターの開設に伴い、現在の「札幌物流センター」は「恵庭物流センター」に改称する。
2009年10月から道内全域の納材店や工事現場を対象とした建材のエリア共同配送を開始し、積載効率の向上に取り組んできたが、異業種との連携を強化し、さらなる効率化を図るため、同センターを開設。今後は建材に加え、食品、日用品、機械など、多様な荷主との連携を進めることで、持続可能な物流の実現に向け、道内におけるエリア共同配送網の構築を推進するとしている。

また、北海道への半導体企業の進出に伴い、関連企業による物流需要の増加が見込まれており、さらに北海道新幹線の札幌延伸開業や、それを見据えた札幌駅前再開発事業も進行しており、中長期的な産業の成長が期待されている。すでに建材資材や電設工事関連の荷主から、保管・納品に関する相談が増加しており、今後さらに高まるニーズに対応するため、同センターを拠点とした道内の物流基盤の再構築を目指す。
敷地面積は2万9073・81平方㍍、延床面積は1万7919・75平方㍍。大空間を活かしたレイアウト設計や効率的な庫内オペレーションの構築が可能。トラックバースには北東と南西の両面に高床バースを採用し、荷物の積み下ろしがしやすいだけでなく、浸水や湿気のリスクが軽減できるため、精密機械や食品などの保管にも適している。