北海道開発局、旭川開発建設部、網走開発建設部は9月11日、道北地域・オホーツク地域で道路施設等を活用した中継輸送の実証実験を行うと発表し、実験に協力できる運送事業者を募集している。
北海道開発局は令和4年度に道内の物流事業者を対象にアンケートを行い、将来的に中継輸送を実施したいODパターンを91パターン確認、今回の実証実験はこのうち「札幌〜道北間(約400㎞)」、「旭川〜北見間(約200㎞)」の2区間で行う。
「札幌〜道北間」は10月上旬から約1カ月間および降雪期(1月〜2月)に実験を行う。同区間は現在往復で13・5時間要しており、トラックドライバーの働き方改革の影響により、従来の輸送が困難になるため、高規格道路直結の名寄北管理ステーションにおいて24時間対応の中継輸送(ヘッド交換・ドライバー交換・荷物積替え)と降雪期での中継輸送・シャーシの一時保管の実験を行う。これに加え、ヤマト運輸名寄営業所での大型荷物積替えも行う。
「旭川〜北見間」も10月上旬から約1カ月間実験を行う。同区間は2往復すると13・5時間かかることから、高規格道路直結の白滝管理ステーション及び道の駅「しらたき」を活用した中継輸送(ヘッド交換・ドライバー交換・荷物積替え)の実証実験を行う。
これらによって、ドライバーの労働時間、輸送費用、環境負荷の変化、一時保管の課題、夜間の対応、降雪期における作業上の課題、高規格道路直結の道路施設の有効性、災害による鉄道運休時のトラック代替輸送における機能、効率的な輸送方法の確認、中継拠点適地の確認―などを把握する。
今後、同実証実験の結果について「共同輸送・中継輸送実装研究会」にも共有し、連携しながら将来的な実装に向けた検討を進めていくとしている。