国道40号天塩防災の一部区間が開通 乳製品・水産品の安定輸送を支援

稚内開発建設部は9月11日、国道40号天塩防災のうち、幌延町字幌延~幌延町元町延長1.8㎞が同21日に開通すると発表。今回の開通により、令和2年度に開通した天塩大橋と平成 21 年度に開通した幌富バイパスが繋がる。
国道40号は旭川市を起点として稚内市に至る延長約250㎞の主要幹線道路。天塩防災は地吹雪等による視程障害の低減を図り、道路の安全な通行の確保を目的とした延長13.0㎞の防災対策事業。

国道40号は冬期の地吹雪等による通行止めが過去20年間で約124時間発生しており、地域の産業や日常生活に大きな影響を及ぼしていた。今回の開通区間は旧国鉄羽幌線防雪林の活用により、視程障害や通行止めリスクが低減し、道路交通の安全性や幌富バイパスへのアクセス向上に寄与する。

宗谷管内はバターの生産量が全国の2割、水揚げされるホタテは全国の3割を占めており、新千歳空港からの空輸などが増加傾向にある。今回開通区間は、乳製品・水産品を国内外に出荷する際の重要な区間であり、これらの安定輸送を支援する。

乳製品工場の声として「当該区間は特に地吹雪になりやすい。冬期の悪天候時に乳製品の輸送網が絶たれると、乳製品を製造したとしても保管庫は限られるため、製品の製造を辞めざるを得なくなる可能性がある」などと紹介している。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする