栗山町に本拠を置く工藤商事(工藤英人社長)、ゆうせい運輸(佐藤清夫社長)、岩崎建設工業(野々川正司社長)の3社は6月13日、町立栗山小学校で1年生66人を対象として、「トラック運送業の仕事の内容や魅力」などを伝えるキャリア 教育を初めて行った。3社の従業員のほか、この取り組みに賛同した近隣の同業者も手伝いに訪れた。
工藤社長は「ここにある車が普段、どんな仕事をしているか披露します。後で実際に乗ったり、操作することもできます。楽しんでください」と挨拶を述べ、ショベルカーはバケットの付け替え、4tウイングゲートはカゴ台車による商品の降ろし作業、ウイングトレーラーはパレット積みの荷物をフォークリフトで降ろす作業をそれぞれ実演した。
車両に乗れる「ふれあいタイム」では、児童らの大きな歓声と楽しそうな表情があふれ、「めっちゃ楽しい」といった感想も聞かれ、終了の際、「将来、トラックの仕事をしたい人」と質問をすると、多くの児童が手を上げた。工藤社長は「大きくなったら、我々の会社を訪ねてきてください」と呼びかけた。
同小学校の吉田政和校長は、「給食や備品、除排雪など学校はトラックにいつもお世話になっています。トラックで働く人がいないと学校は動きません」と説明した。
この取り組みの企画・運営を主導した工藤社長は、以前より「キャリア教育は、運送業界における人材不足の課題解決の一つの糸口」と主張。「子供たちに物流業の素晴らしさや、仕事のやりがいなどを地元企業が自ら発信する責任がある。そのためにも胸を張って誇れる企業、安心して働ける就職先でなければならない。子供たちの親御さんが心から安心して送り出せる企業であることが理想。こういった活動は、『10年後に入社してくるであろう新入社員への企業説明会』という意味合いを持っている」との考えを持っている。