エコモット(入澤拓也社長、札幌市中央区)は9月16日、3月より提供を開始している新型コロナウイルスワクチン保管用フリーザー対応型「IoT無停電電源装置(UPS)」が北海道、茨城県、東京都、神奈川県、山梨県に続き、福岡県でも複数台の導入が決定したと発表。
一般的なUPSは、標準バックアップ時間は10分程度とされているが、同製品は2018年9月の北海道胆振東部地震の時に発生した「ブラックアウト」で約2日間大停電になった教訓を活かし、長時間連続稼働できる仕様とした。
新型コロナウイルスワクチンの接種体制を整える上で、接種の効率化と廃棄物ゼロを目指すためには、一定の保管温度で徹底した管理をする必要があり、また、安定した電源供給とデータを常時収集・記録し、異常発生時にアラートを出せる仕組みづくりが必要となる。
「IoT無停電電源装置」の導入により、商用電源の供給が断たれた場合においても約15時間、フリーザーを継続運転できるようになり、長時間停電となる場合でも補助電源設備を整える十分な時間を確保することが可能となる。
また、IoT通信デバイスとクラウドサーバーを活用することで、フリーザー温度の計測が可能となり、遠隔地でのデータ確認および、温度異常発生時のメールアラートも実現、ワクチンの管理業務を効率化することができる。
従来、現地の担当者が定期的に目視確認していたフリーザー温度を、「IoT監視センター」によるフリーザー温度管理代行によって、24時間監視を実現したいとしている。