川崎近海汽船 「宮古(八戸)/室蘭」航路の休止に向け協議開始

川崎近海汽船(久下豊社長、東京都千代田区)は11月1日、「宮古(八戸)/室蘭」航路の休止に向けた協議を開始したと発表。
 
同社は東北と北海道を結ぶ新たなルートとして、利用者の航路選択の幅を広げ、物流や観光産業に新たな流れを創出すべく、2018年6月に新フェリー航路である「宮古/室蘭」航路を開設した。
しかし、同航路開設以来、貨物トラックの乗船が定着しなかった為、2020年4月から宮古港への寄港を休止し、航路を「八戸/室蘭」に改編してトラックの取り込み強化を図ってきた。

これにより、貨物トラックの輸送量は増加したものの、2020年1月から船舶使用 燃料油の世界的なルール改正と昨今の原油価格高騰による燃料コストの大幅な上昇に加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により長期化している旅客需要の大幅な減少が重なり、同航路の収支は依然として大変厳しいものとなっている。

また、運航船の「シルバークィーン」は、船齢20年を超えており、出来る限り早いリプレースが望まれる状態であるものの、新造船投入は極めて困難な状況となっている。

このような事から、現状での同航路継続は困難との判断し、2021年12月末での休止に向けて関係者との協議を開始した。正式な休止日については、確定しているものではなく、協議後の決定となる。

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