北ト協青年部連絡協議会(吉谷隆昭会長、丸吉運輸機工)は7月13日、札幌パークホテルで全ト協青年部会北海道ブロック大会を開催した。北ト協(奈良幹男会長、月寒運輸)との共催。道内7地区のト協のほか、全国より青年部会員ら約160人が参加し、研修会と交流会を行った。
吉谷会長は主催者挨拶で「全国から大勢の仲間がかけつけていただきありがとうございます。西日本での豪雨災害に対しては、青年部会のメンバーが一致団結し、ネットワークを活かすことで、一日も早い復興の実現に寄与したい。経営課題が山積する中、各社が変化し、切磋琢磨し、ともに成長しあえる青年部会を目指していこう」と呼びかけた。
研修会では、道内コンビニ最大手のセコマ(札幌市中央区)の丸谷智保社長が「Secomaの経営戦略〜地域密着のサプライチェーン」と題して、物流を中心とした同社の事業内容などを講演。「原料調達から製造、卸、物流、小売までモノが上流から下流まで流れるサプライチェーンを経営している。物流が難しい北海道の隅々まで店舗網を張り巡らせ、平均単価200円あまりの商品を年間約9億個売り、そのうち4割がチルド・フローズンの商品。これが我々の事業の本質であり、ECサイトでは難しいリアル店舗の真骨頂。本質が見えれば、事業の方向性がわかるようになる」と強調した。
また、地域から小売店が撤退した道内過疎地への出店事例をいくつも説明し、「利幅は非常に薄いが、地域に深く密着することにより、住民に非常に喜ばれるだけではなく、これまで知らなかった各地の優れた商材や企業とつながり、後から取引につながるケースがどんどん出てきた。こういった取引で地域を潤し、街づくりに活かしてもらうという循環型の関係を構築することが増え、意図しない喜びとなっている」と述べた。
道内の物流の今後については、「車両や荷物が『一方で余り、一方で足りない』といったことにならないよう、情報を統一し、物流共同化を進める必要がある」と説いた。
研修会終了に際し、吉谷会長から次に大会が開催される近畿トラック青年協議会の谷峰範会長(日隆運輸)に青年部大会旗が伝達された。