西尾運送 新社屋 「道北北部〜道央の輸送の中継拠点に」

西尾運送(村上哲也社長、士別市)は3月末に新社屋に移転した。木工所だった施設を購入した。
旭川市から稚内市を結ぶ道北エリアの主要ルートとなっている国道40号沿いの約1万1880㎡の敷地に、本社事務所のほか合計2640㎡の倉庫3棟を構えている。車庫もこの拠点にまとめた。国道からは、社名とともに同市名産の羊のマークが目立って見える。


同市より北に向かう「道北北部」方面は、北海道内においても面積が広く、かつ、人口も多くはない地域であり、物量が少ない。また、第一次産業が盛んなため季節波動が大きく、著しい片荷の解消もできていない。そのため、構造的な物流効率の悪さが大きな課題となっている。

同社では2015年度から、協力会社と連携して毎日「士別〜道東エリア」間の片道350㎞あまりの距離でシャーシを使った中継輸送を運行しているが、同社長は今後、新社屋の広い敷地を「道北エリアの中継輸送の拠点」などとしても活用してもらいたいとしている。

「中継輸送をはじめたことで、ドライバーの拘束時間が短縮できた。このため、運行前日にドライバーを休ませる必要がなくなり、ドライバーを毎日稼働させられるようになった。ドライバーの負担軽減や、改善基準告示など法令を守った運行にもつながっている」と手応えをつかんでおり、こういった取り組みの利点を他社にも広げて、「道北北部の物流の維持」にも寄与したい考えだ。
 同社長は「国道沿いの約1万㎡の敷地なので、様々な使い方ができる。道北と道央を結ぶ運行の中継輸送の積み替え拠点のほか、一次保管などにも活用してもらえるのではないか」と話している。

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