エコモット(入澤拓也社長、札幌市中央区)は3月31日、ベイシス(吉村公孝社長、東京都品川区)と、「新型コロナワクチン用フリーザー対応型IoT無停電電源装置(UPS)」の全国自治体への設置を開始すると発表した。
新型コロナウイルスのワクチン保管は、厳密な温度管理が必要であり、適切な温度にワクチンを保つフリーザーの安定的な稼働が求められ、電源保護が課題となっていた。
エコモットが提供するIoT無停電電源装置は、突発的に発生する停電からフリーザーの機能停止を守り、ワクチンを保護する。加えて、IoT機能を内蔵し、温度センサーを使った遠隔監視により、リアルタイムで電池残量や異常状態を確認することができる。この温度センサーの設置に、ベイシス社が提供するサービス(スマセッチ)を利用する。
ベイシス社は、長年の通信インフラ構築におけるノウハウ・スキルと、自社開発のプロジェクト管理ツール「BLAS」やAI、RPAなどの最新テクノロジーを掛け合わせ、「インフラテック事業」を掲げ、業界のDXを推進している。全国20万カ所以上のキャリアWi-Fi構築、140万台以上の電力スマートメーターの設置を行なっている。
全国に広がる300社超の「ベイシスパートナーズ」との協力体制による全国対応と、自社開発ツール「BLAS」による作業時間の削減が強みで、これにより、「大量の機器を全国に及ぶ広範囲に、低コストで迅速に設置できる仕組み」が構築できている。このノウハウを生かし、エコモットが提供するIoT無停電電源装置に付随する温度センサーの全国設置を推進する。
ベイシス社の設置ノウハウを最大限活用することで、温度センサーの早期設置が可能となり、超低温管理が必要なコロナウイルスワクチン保管用のフリーザーの安定運用を実現する。
両社のプロジェクトにより、超低温管理が必要な新型コロナウイルスの損失を軽減し、貴重なワクチンを保護、ひいては円滑なワクチン接種の促進に寄与したい考え。
今後、IoT無停電電源装置ならび温度センサーの全国への普及を加速させ、従来、コストの兼ね合いによりアウトソーシングが困難であったフリーザーの温度管理をエコモットのIoT監視センターで集中監視することにより、低コストでの24時間監視サービスの提供を目指している。