北済協(大友龍之理事長)は6月20日、札幌パークホテルで第51回通常総代会を開き、10月からの対人共済の掛金制度の引下げと対物・車両・搭乗者共済の掛金制度の引上げが承認された。このほか、特定の対物事故の保障限度額引上げを含む全議案が承認された。
損保各社が1月に保険料の大幅な見直しを行い、現行の対人の掛金制度では価格優位性がなくなったことから、損保に対して掛金優位性を全車種10%以上確保するため、10月より引下げを行う。これに伴い、8800万円の減収となるが、事故防止装着車割引を廃止し、減収幅を抑える。対物・車両・搭乗者は損保に対して価格優位性を保っていることから、引上げを行う。
役員改選では、大友理事長(大友運送)が留任。副理事長では、藤村次男氏(北海陸運)が退任し、松實秀樹氏(釧根開発運輸)が新任。林博己(エース)、井川智章(ホッコウ物流)、成田俊彦(室蘭海陸通運)の3氏は副理事長に留任。
理事では見延和俊(北海道通運)、川端正幸(幸福運輸)、久保武美(北斗運輸)、平井清裕(幕別興業)、川口真一(東北海道トラック)、岡村斉(岡村運輸)、荒木克久(網走交通)、伊山卓治(員外)の各氏が新任した。
監事では、立花保孝(道東運輸)、髙山明博(釧高運輸)、中山登(たいせつ)の各氏が新任。代表監事として玉川真起子(丸交道交)、副代表監事に内山道(新和産業)の両氏が新任した。
令和4年度は、自動車共済事業の正味共済掛金は26億6800万円と前年度より1・4%の減少、台数ベースでは6万5974台と同0・3%の減少となった。事故発生率(100台当たりの事故件数)は、対人事故で0・96となり、全国15単協中11年連続でナンバー1となった。対物事故は6・88で同じく全国単協でナンバー1。車両事故は5・45となった。
決算では、自動車共済事業の正味共済掛金が前年度より3700万円減少し、自己賠償金負担では支払備金を考慮した正味支払共済金で同じく7700万円増加したことから、経常利益が4億50万円となり、前年度より1億8300万円減少、減収減益の結果となった。当期未処分剰余金として3億9000万円、利用分量配当金として2億8400万円をそれぞれ計上した。
令和5年度は、自動車共済事業の契約台数6万6380台、掛金26億3000万円を計画。自賠責共済事業では契約件数1万7300件を計画。事故防止事業では、対人事故発生率1・0%以下、対物事故発生率7・0%以下、車両事故発生率5・0%以下に目標を設定、安全運転講習会を220社320会場で開催する計画。経常利益は4億6800万円を計画。