JR北海道・佐川急便 旅客列車で貨客混載 本格稼働

JR北海道と佐川急便は4月11日、荷物を旅客列車で輸送する貨客混載事業を同18日から開始すると発表した。
両者は、宗谷線「稚内駅~幌延駅」間(片道60.0km)を事業区間として、旅客列車を利用して宅配便を運ぶ、新たな貨客混載事業を始める。

全国的に自動車運送業の担い手不足と人口減少等に伴う旅客輸送(需要)の減少により、特に、過疎地域等においては、物流および人流サービスの維持が重要な課題となっており、このような状況下、貨物または旅客の運用に特化してきた従来の輸送サービスのあり方を転換し、一定の条件のもと貨物と旅客を運ぶ「かけもち」ができるよう、規制が緩和された。
このような背景から、佐川急便では北海道内の集配効率の向上を図るために列車を使った貨客混載事業を協働で行いたい意向があり、また、JR北海道としても、列車を有効活用して収入に繋げることができることから、その実現の可能性について両社で検討を進めてきた。

輸送列車(平日のみ)は、往路は「4326D列車(稚内駅10:27発→幌延駅11:34着)」、復路は「4325D列車(幌延駅10:56発→稚内駅12:08着)」。

①「稚内駅→幌延駅」間では、佐川急便稚内営業所の担当者が、幌延町で1日に配達する荷物を入れた専用ボックスを稚内駅に持ち込み、列車内に積み込んで、稚内駅から幌延駅まで運び、幌延駅で幌延町の配送担当者が専用ボックスを列車内から取り降す。幌延町の配送は、佐川急便から業務委託された天塩ハイヤーが行う。

②「幌延駅→稚内駅」間では、空になった専用ボックスを幌延町の配送担当者が幌延駅から稚内駅に向かう列車の車内に積み込み、稚内駅で佐川急便の担当者が専用ボックスを列車内から取り降し、営業所に持ち帰る。

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