エース 経営方針説明会「ピンチはチャンス!」 全国展開目指す 全従業員に向け5年ぶり開催

エース(林博己会長CEO、石狩市)は4月7日、札幌サンプラザで「エースグループ2024年度経営方針説明会」を開催した。初回となる今回は「道央エリア」を対象とし、175人が参加。パートを含めた全従業員が参加し、今年度の経営方針や事業運営方針などを確認・共有するもので、道内各エリアと本州エリアでも今後、順次開催していく。全従業員に向けて同説明会を開くのは5年ぶり。

今年度は経営方針を「ピンチはチャンスだ!さあ、ワクワクしよう…」、スローガンを「日はまた昇るLet’s try!(まずやってみよう)」とそれぞれ設定した。

林会長は、「ドライバーの不足や高齢化、燃料代や車両価格の高騰、2024年問題などピンチの最中だが、名古屋でM&Aを行い、東名大への進出を果たした。今後、中国地方や九州の南端までエースや関連会社の車が走るよう、拠点を展開していきたい。倉庫・物流センター部門では現在、宮城県大衡村に第10センターを建築中で9月末頃に完成の予定。順調に業容を拡大している」と現状を説明。
続けて、「エースでなければダメ」と言われるよう「高高度」な人材採用とサービスの提供をするとし、「2025年度に売上高200億円とし、磐石な体制を構築する」と示した。また、新たな取り組みとして「ドローン輸送」と「外国人労働者の活用」に着手すると述べた。
あわせて、「運送業はなくてはならない大切な仕事でインフラを担っている。国民生活に欠かすことのできない商品を届けており、東日本大震災の際も胆振東部地震の際も車を止めなかった。誇りを持ってこの仕事を40年間やってきた。この仕事に自信と誇りを持って臨んでほしい。これがエースイズムだ」と呼びかけた。

中野政嗣社長は「物価高騰より消費者の買い控え・節約が続き、物量が落ちたため、輸送部門は苦戦中。一方、倉庫・センター部門は通過する商品の単価が値上がりした影響で好調。全部門合わせて売上高は前年度より2%、利益は10%増え、増収増益。今後も社会全体の節約志向が継続し、輸送部門の低迷はすぐに変えられない。緊張感を持って臨む必要がある。2024年度がスタートし、料金や運用の改定に積極的に取り組む。この機をチャンスと捉え、経営方針とスローガンを心に落とし込み、向かっていってほしい」と述べた。
また、2022年度後半に実施した大規模研修の結果、その後2カ月間、事故とクレームが発生しなかったことから、「事故を起こさないという意識があれば、結果がついてくる。毎日の朝礼や点呼などで、どれだけ安全に対して気持ちを寄せることができるかが重要。今年度は事故防止撲滅元年と捉え、安全に対する関心をより高めてほしい」と呼びかけた。

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