NTTコミュニケーションズ(小島克重社長、東京都千代田区)は8月1日、北海道を起点とし、さまざまな産業や地域課題を解決する事業コンセプト「HOKKAIDO IOWN CAMPUS」を発表した。IOWNとは、「最先端の光技術などを使って豊かな社会を創るためのネットワーク・情報処理基盤」を指し、これを活用し、半導体産業をはじめとするさまざまな産業・地域課題を解決し、北海道の地方創生に貢献することを目指す。
「HOKKAIDO IOWN CAMPUS」は、ICTの観点から、さまざまな産業・地域課題を解決し、日本の半導体産業が持続的に成長する仕組みを組成することで、北海道の地方創生に貢献する事業コンセプト。「半導体産業クラスタ」、「IOWN産業クラスタ」、「学術機関クラスタ」を構成する。
「半導体産業クラスタ」は、最先端半導体の設計・開発・製造における、サプライチェーン企業による新たなエコシステムの形成と最先端の半導体産業に関する研究開発に伴う産業を集積する。
「IOWN産業クラスタ」は、IOWNを活用したユースケースの創出を目的に、関連企業、スタートアップ企業、学術機関を含めたIOWN産業を集積する。自動運転バス、除雪作業の効率化、CO2可視化によるカーボンニュートラルへの貢献など、次世代の街づくりに取り組む。
「学術機関クラスタ」は、北海道を起点として半導体・ICT領域の高度人材を育成・供給するために同社をはじめ、企業や大学などの学術機関などを集積する。半導体・ICT領域の人材の育成に取り組む。
なお、「HOKKAIDO IOWN CAMPUS」実現に向けた足掛かりとして7月1日より、同社とNTTイノベーティブデバイスは、千歳市に拠点となる事務所を開設した。この千歳市の拠点より、クラスタの取り組みを推進していく。
同社では、「北海道を起点に光電融合デバイスを活用したIOWNの社会実装を拡大し、企業、自治体、学術機関とともに北海道の産業復興や街づくりを推進していく。半導体産業を皮切りに、さまざまな産業のプラットフォームにIOWNを活用していくことで多くの社会課題の解決に寄与していく」としている。