北海道物流人倶楽部(斉藤博之代表幹事、北海道物流開発)は9月30日、札幌パークホテルで73回目の例会を開催、30人が参加した。
「企業連携のための戦略型物流システム」と題して、物流に関するシステムやロボットの開発・販売を手掛けるパワービー(四日市市)の伊藤維月光社長が講演。「先進的な物流を求める荷主からは昨今、『物流センターの共同利用』のニーズがある。『自社専用の施設は非効率であり、ソーターやシューターなどを共同利用し、使った分のコストだけを負担する』といったもので、今後、こういったニーズが増え、実際に運用されるようになるなら、人間の手によるオペレーションではミスが頻発する。ミスを抑制するため、システム化・機械化が必須となる」と述べ、無人搬送車やデパレタイズロボット、共同配送や中継輸送にも対応した物流管理システムなどを紹介した。
また、複数の生成AIに描かせた「高効率な未来の物流センター」の画像を多数披露。
「ホログラフィックインターフェースを持つ量子コンピューティング駆動の在庫管理システム」「三次元空間で荷物を移動させる重力に逆らう輸送システム」「製品を瞬時に識別・追跡するバイオメトリックスキャンゾーン」「施設の運営に持続可能な水を提供する大気中水分収穫装置」「床と壁に統合された、ナビゲーション用の生物発光ガイダンスシステム」「ゼロ重力保管区画」「近隣地域への瞬時の製品配送を可能にするテレポーテーションパット」といった機能を備える斬新なセンターを紹介し、「人間の発想を超えた斬新な未来像から遡って考えると、より全体最適で合理的な物流のあり方を探ることができる」と強調した。
「北海道は広大で都市間距離も長く、人口減少も進み、モノを運ぶには課題満載のエリア。やがて他の地域も同じ課題に直面するため、北海道は高効率な物流モデル・共同物流のトレーニングセンターになる」と指摘した。