北海道経済産業局と北海道よろず支援拠点は11月22日、札幌第1合同庁舎で「経営力を高める『価格交渉サポートセミナー』」を開催した。
下請かけこみ寺相談員の中村純氏が相談事例を説明。運送会社の事例として、赤字で引き受けている配送業務の代金改定を元請け事業者に認めてもらえないケースを紹介し、「誠実に対応してもらえない場合は、下請法の買いたたきに該当する可能性がある」として、この旨を指摘して粘り強く交渉するよう話した。
北海道経済産業局産業部取引適正化推進室の宮本隆宏室長は、北海道に下請Gメン(取引調査員)が8人、トラックGメンが17人おり、取引実態の把握を進めていると報告し、このほか、取引上の悩みがある場合に向けて、下請かけこみ寺や北海道運輸局・各支局の窓口を紹介した。
北海道よろず支援拠点チーフコーディネーターの中野貴英氏は価格設定や交渉に必要なノウハウについて、「こっちの言い分を通すのではなく、共通の目的を探り、お互いwin-winになることを目指してほしい。そのためには、『相手が求めていること』『相手のネックになること』を聞くことが重要」と述べ、具体的な交渉術を紹介した。